今回は、モラハラと“老後”についての記事です。
モラハラ夫のこと、それからご自身の老後のこと。
みなさんは、「モラハラ夫との老後」について考えたことはありますか?
老後というと、まだ若い世代のうちは、馴染みがなく、深く考えられないテーマかもしれません。
でも、想像してみてください。
このままモラハラ夫との結婚生活を続け、何年経ってもなにも変わらないモラハラ夫がそこにいて、子供たちは成人し、やがて家を出ていく。
そうすると、家には、
仕事を定年したモラハラ夫とあなた、ふたりきりになります。
家の中で威圧感を放ちまくって、口を開けば文句しか言われない。
家事を手伝うなんてもってのほかです。
そんな相手と、
ずっとずっと、何年も、老後の生活を送っていくことはできますか?
このまま時が過ぎたら、どんな未来を想像できますか?
今からでも十分間に合う、あなたの、穏やかで平和な老後を手に入れるためのお話を、今回はお届けしていきます。
それから、まだご自身もモラハラ夫も、お互いに年齢的に若く、モラハラ夫の定年までなんか待てない。
という方にも、離婚を選択する上で、知っておいていただきたいお金のお話になりますので、ぜひご覧になってくださいね。
DVやモラハラのパートナーと「経済的な理由」で別れないまま老後を迎えたという人を何人かみたことがある。
みんな、後悔している。
いくら相手を批難しても、泣いても、怒っても、嘆いても、時間は取り戻せない。
俺の母も含め、別れたことを後悔している人には、いまのところ出会ったことがない。— ?いちは? (@BookloverMD) May 20, 2019
熟年離婚、成功へのカギ
モラハラ無料オンラインサロンをやっていますが、
ご相談をいただく方の中には、もう
20年近く、モラハラ夫と暮らし、苦しんでいるという方がいます。
だけど、離婚を選択しないのは、お子さんのためだと、仰っています。
そして、お子さんがもっと大きくなって、成人したら、そしたら離婚を突きつける用意をしているのだそうです。
きっと、同じようにお考えの方も多いと思います。
そして、その計画を遂行するために、無視できないのが、お金の問題です。
専業主婦の方の場合は特に、離婚後どうやって暮らしていくか。
離婚によって、自分が得られる財産はどれくらいなのか。
しっかり考えておく必要があります。
これらをしっかりと考え、用意周到に計画して、老後の生活資金についてなんら心配はない。
そういう状態であれば、お子さんが成人するタイミングを待って、熟年離婚に踏み切るというのは、良いと思います。
苦しいモラハラ被害も、どうにか乗り越えられるかもしれません。
でも、気持ちだけが先走り、経済的な部分が疎かになってしまうと、せっかくモラハラ夫の元から離れられても、
お金の心配をせずに、心置きなく楽しめる老後ライフはやって来ません。
まだ何年も先の話かもしれませんが、これから用意周到に準備をし、その時が来たら、
バシッと離婚届を突きつけてやりましょう!
ポイントはふたつです。
お金と、仕事です。
それぞれ順番に、ポイントをお話ししていきますね。
財産分与について知ってください
財産分与。
これについては、離婚したときの資金計画の中に算入ようと考えている方も、少なくないかもしれません。
私自身も、モラハラ夫との離婚が成立したとき、財産分与を行いました。
でも、実際、財産分与の中には、どんなものが入るかご存知でしょうか?
大きく分けると、
- 持ち家
- 貯蓄
- 退職金
- 年金分割
などが、財産分与の対象となる項目です。
たとえ専業主婦の方でも、婚姻後に築いて来た財産は、そのほとんどが対象になるのです。
では、それぞれの内容を、簡潔に確認していきましょう。
持ち家
婚姻後に購入した持ち家は、名義人に関係なく、夫婦のものとして、分与の対象になります。
夫名義の家でも、あなたにも分与を受ける権利があります。
でも、それと同時に、住宅ローンが残っていれば、そのローンも分与の対象となってしまいます。
貯蓄
婚姻後の貯蓄は、通帳に貯めていたお金だけではなく、夫が会社でやっている財形貯蓄、保険型貯蓄なども対象になります。(婚姻前の貯蓄は対象外です。)
夫が会社で、知らぬ間にやっていたりすると、見落としがちですが、給与明細を見れば明らかになりますので、ここも要チェックです。今からさりげなくチェックしておきましょう。
退職金
退職金については、すでに支払われ済みのものはもちろん対象ですが、まだ支払われていない見込みの分も対象になるのだそうです。
例えばあと2、3年で退職する年齢で、もう何十年も勤め上げた会社で、だいたい〇〇円くらいの退職金が貰えるな、とかなりはっきりとした想定ができる場合、支払われる前でも、財産分与の対象になる確率は高いそうです。
退職金の分与の考え方は、
「専業主婦であっても、夫の労働を支え、退職金を受け取るために、貢献しているのだから、受け取る権利がある」
という、頼もしいものです。
簡単に言えば、婚姻期間が長ければ長いほど、退職金の分野の割合は増えるという事ですよね。
私の場合、まだ退職するまでには相当な年数があったため、退職金の財産分与はありませんでしたが、希望すれば対象にする事は可能だと言われました。
モラ夫の定年の年齢がもう間近に迫っているという方は、しっかりと計算に入れておきましょう。
年金分割
一見難しそうですが、簡単です。
例えば、モラ夫は会社員で、ずっと厚生年金をかけて来たけど、配偶者のあなたは、専業主婦。
そういう場合、離婚後、年金が貰えるようになった時、モラ夫だけが厚生年金を受け取れるということになります。
これではあまりにも不公平です。
でも、これも退職金と同じ考えに基づくもので、妻も、厚生年金の支払いに貢献して来たものとされ、分与の対象になるのだそうです。
退職後の年金は、老後を生活していくために、本当に大きなお金です。
これも忘れずに、受け取りたいお金です。
それから、生命保険などををかけていたら、それを解約したときの返戻金なども、財産分の対象に含まれるのだそうです。
ちょっと忘れそうですが、離婚時にきっちり精算したいですね。
簡単にまとめてしまいましたが、これが一般的な財産分与の基本的な内容です。
でも、実際、モラハラ夫相手にこれらを精算する場合、簡単にはいきません。
みなさんであれば想像がつくかと思いますが、こちらの言い分通り、たとえそれが、法律に則った公平なものであったとしても、
すんなりと受け入れるような人物ではありません。
それどころか、「自分を裏切って逃げ出した女に、1円でもくれてやるものか」
モラハラ人間は、そういう思考です。
モラハラ人間は、お金に対する執着心が異常です。
私自身も、身をもって体験しました。
結婚生活してるうちから、それはそれは、すごいなぁ、と引いてしまうほどのお金に対する執着を見せていましたが、
離婚するとなったら、もう、
なりふり構わず、恥も外聞もなく、人目をはばかることなく、俺の金!俺の金!といった感じでした。
モラハラ夫のお金に対する異常な執着についてもっと知りたい方は、こちらの記事もどうぞご覧ください。
参考記事
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どこまでケチ?モラハラ夫のお金への異常な執着心に迫る!
離婚手続きには専門家を
モラハラ夫との離婚については、親権問題ももちろんのこと、できるだけ有利に財産分与をすすめるためにも、私は、
弁護士の先生や司法書士への相談は必須かと思います。
お金はある程度かかってしまう訳ですが、それでも、専門家の手助けは絶対に必要だと思います。
モラハラ夫に離婚を突きつければ、モラハラ夫は豹変します。
まず最初は、あなたを取り戻そうとするでしょう。
か弱い自分を演じ、泣いて見せるかもしれませんし、子供を武器に使うかもしれません。
でも、戻ってこないことがわかると、とにかくあなたを、
徹底的に苦しめ、痛めつけます。あの手この手を使います。
どんなことをしてくるか、わかりません。
妻を悪者に仕立て上げて、子供を奪う、とかそういう事もやりかねません。
実際にそういう目に遭って、今でもお子さんと一緒に暮らすことができず、苦しんでいる方もおられます。
専門家の力を借りずに、モラハラ夫と対峙をすれば、モラハラ夫のいいように物事は進み、足元をすくわれてしまいます。
調停員に捏造した証拠を見せ、渾身のお芝居をすることなど朝飯前です。
私は、法テラスを通じて弁護士の先生にお願いしましたが、その時も、モラハラ夫はあることないことを並べまくり、
捏造した証拠も出て来ました。
そちらについては、まとめた記事がありますので、ご覧になってみてくださいね。
参考記事
実際、法テラスってどうなんでしょう。 使える? 使えない? ... 続きを見る
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離婚してから、働けるように
あともうひとつ。
肝心なポイントになってくるのは、仕事です。
あなたが、モラハラ夫と離婚できたとして、その後、どうやって暮らしていくかです。
退職金や年金分割を含め、思い通りに財産分与ができたとしても、
手元にあるお金だけで、暮らしていくのは難しいかもしれません。
例えば、55歳の女性の場合。
モラハラ夫と離婚したら、そこから一人で生きていく人生はあと、30年、40年です。
もちろん、新しいパートナーを持つ事も選択肢の一つですが、ずっとひとりだった場合を想定すると、生活費として、いくら必要になるでしょうか。
家賃などを含めて、ひと月あたり20万だとしても、かなりの額になるかと思います。
でも、今から働くなんて無理。
そういうお気持ちがあると思います。
でも、モラハラ被害者にさまざまなアドバイスをする専門家たちの中には、
妻にはまず仕事を見つけるところから始めるように、アドバイスする先生方もいらっしゃいます。
そのアドバイスはまず、週一回のパートやアルバイトから、社会に出るということに慣れましょうというものです。
スーパーやコンビニや、清掃、製造業、職種は多岐にわたっています。
あなたが、これならできそうかな、というものや、昔取った杵柄、生かせるようなものがあれば、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
もしかしたら、そこから才能が開花したり、もう、
モラ夫のことのなんかどうでもいいわ!と生き生きと熱中できることが見つかるかもしれません。
そういう心の中の変身も、モラハラ夫との離婚には大きなプラス要素になってくると思います。
そうやって、最初はスローに、“慣れる”ところから始めていきましょう。無理は禁物です。
それに、一緒に住んでいるうちからお金を貯め込んでおこう!と思っても、
結局はそれも、“共有財産”にみなされてしまいます。
離婚を突きつけるまでは準備段階で、成立したら、自分の生活のために、働ける力をつけておきましょう、ということです。
まとめ
私の場合は、色々あって、虎視眈々と離婚計画を立てて、綿密に実行…とは行きませんでしたので、
別居、離婚成立した今でも、モラハラ夫がひとり住み続けている持ち家のローンを私も支払い続けているという、最悪な結果です。
モラハラ夫がひとりのうのうと住むマンションのローンや、固定資産税の支払いは、頭がおかしくなってしまいそうなほどストレスですが、今は売却活動をしているようなので、残念ながらその時を待つしかありません。
実際に住居に住んでいない場合は、ローン控除も対象外。こんな理不尽な話はありません。
みなさんにはそのようになって欲しくないと思います。
皆さんが、モラハラ夫と離れ、笑顔で過ごしていける老後ライフを応援しています。
今から一歩ずつ踏み出していきましょう。
私が運営している 「無料オンラインサロン」 でお金の話なんかもしています。
「モラオあるある」でみんなで笑って盛り上がるのが一番楽しいですけど^^