モラルハラスメントは、被害者である私たち妻を苦しめます。
被害者を苦しみのどん底に突き落とします。
でも、それだけじゃありません。
モラハラ人間の悪行は、それに留まらず、被害者を、
妻たちを、身体的、精神的に追いつめます。
ただ、苦しいだけじゃなくて、
心も体も実際に蝕んでいくのです。
そして、その症状は、すぐには現れません。
何年も何年も苦しめられて、それから現れる場合もありますし、
後遺症として、離婚が成立してから現れることもあるでしょう。
今回は、モラハラ夫と共に暮らし続けた末路にやってくる、
モラハラ の後遺症についてお話ししてみたいと思います。
モラハラの被害としてよく言われるのは、うつ病やパニック障害ですね。
そのほかにも、モラルハラスメントが原因になって苛まれてしまう、身体的、精神的な実際の被害についてまとめてみました。
離婚して5年経つ。
なのに時々、やっぱり私が人としておかしいんじゃないかとか悪かったんじゃないかという気持ちになる。
これがモラハラ後遺症なのか、それともやっぱり私がおかしいのか。
時々こうなって不安になる。#モラハラ— きのこ (@kinokookoku) March 12, 2019
後遺症① 無気力、脱力感、無力感
前の晩、何時間も何時間も、これでもかというほど苦しめられて、ひと晩経って、少しは回復したと思ったのに、
朝また、会社に行く前に、ああだこうだと騒ぎだして、懲りもせずにモラハラ全開。
くる日も来る日も、そんな夫の相手をしていると、家事や育児をしていても、だんだんと
無気力になり、脱力感や無力感を感じてしまう。
そういう方は多いのではないでしょうか。
私も何度も味わいました。
でも、どんなに打ちのめされても、子供のため、家庭のためと、
どうにか自分を奮い立たせ、また頑張ろうと思う。
今回のはかなり効いたなぁ、と思っても、ずっしり重い身体を引きずって、どうにか頑張るわけです。
だけど、そうやろうとしても、
疲れ切った心はなかなか回復しない。
唯一の心の癒しだった週に一度のドラマも、全然楽しみじゃない。
食事も、睡眠も、もう、どうでもいいや…。そういう
無気力感です。
ここまで来てしまうと、なかなか回復するのは難しい。
こういう無気力状態がしばらく続くと、
いつのまにか精神疾患を患っているということになりかねません。
“これまで大好きだった事が、突然どうでも良くなる”というのは、一つの大きなサインだと、心療内科の先生は仰っていました。
もしかしたら私も…と、少しでもお心当たりがある方は、心療内科へのご相談をお勧めいたします。
後遺症② イライラしやすくなる
子供にイライラをぶつけてしまい、気づくとモラハラ夫と同じような顔をしている。
そんな自分に、ゾッとしたことはないでしょうか?
私、どうしてこんなに怒りっぽくなっちゃったんだろう…。
私、昔はもっと穏やかだったよね…?
こんなに簡単に、起こり出さなかったよね…?
そんな風にご心配されている方は少なくないのではないでしょうか。
私は、こういう、
イライラの原因も、モラハラ の影響なんだと知った時、少しホッとしたのを覚えています。
私は、ある時、モラハラ夫に対して、自分でも信じられないくらい、怒りの感情を露わにしたことがありました。
それじゃお隣さんに聞こえちゃう…。
それくらい大きな声で、あまりにもめちゃくちゃなモラ夫に、応戦したことがありました。
自分でも、ものすごく驚きました。
昔の私を知ってる、家族や古い友人達は、恐らく目を丸くしてしまう事でしょう。
それくらい自分が変わっているのがわかりました。
この時私は、
“モラハラ夫と離れなければ!”そう強く思いました。
そうしなければ、自分もおかしくなると思いました。
これらの症状は、
PTSD《心的外傷後ストレス障害》とも言われます。
PTSDは、トラウマになる圧倒的な出来事(外傷的出来事)を経験した後に始まる、
日常生活に支障をきたす強く不快な反応で、夫婦間のDVや虐待などの被害者にも発症する場合があるとされています。
PTSDは、イライラだけではなく、食欲不振や倦怠感、フラッシュバック、不眠などの症状もあります。
PTSDについては、こちらの記事を参考にしました。
https://medicalnote.jp/diseases/PTSD?utm_campaign=PTSD&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo
モラハラ夫のあまりにも理不尽な精神的虐待は、トラウマになる圧倒的な出来事と言えると思います。
後遺症③ カサンドラ症候群
皆さんも一度は耳にした事があるかもしれません。
カサンドラ症候群です。
カサンドラ症候群とは、アスペルガー症候群の夫または妻と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。とあります。
“カサンドラ”は、ギリシャ神話にでてくる、王女の名です。
彼女には予知能力がありましたが、太陽の神アポロンから、
「彼女の言うことを誰も信じない」という魔法をかけられてしまいます。
それによりカサンドラは、
真実を伝えても誰にも信じてもらえなくなってしまうのです。
“カサンドラ症候群”はそこから由来しているのだそうです。
モラハラ夫から、真綿で首を絞められるように苦しめられて、だけど、
その苦しみを周りに伝えても、誰にも信じてもらえない。
このような状況と、まさに一致しています。
ちなみに、アスペルガー症候群と、モラハラ人間は、その両方を兼ね備えた人もいるかもしれませんが、同じではありません。
アスペルガー症候群の人は、
「他人の情緒を理解すること」
「言葉やジェスチャーの裏に隠された意味を理解することを図ること」
が苦手で、相手と、社会的コミュニケーションを取ることができません。
また、
空気を読むことが出来ない
会話が一方通行になりがち
あいまいな指示が理解できない
白黒はっきりつけたがる
一般人の持つ常識が備わっていない
同時並行に複数の業務をこなすことができない
急な変更にうまく対応できない
等の特徴も。
今回、アスペルガー症候群について、参考にした記事はこちらです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/カサンドラ症候群
https://ja.wikipedia.org/wiki/アスペルガー症候群
また、夫婦という立場からアスペルガー症候群当事者をとらえた本『旦那(アキラ)さんはアスペルガー』の著者である野波ツナさんは、
アスペルガー症候群パートナーとの関係を「言葉では表しにくい正体不明の違和感」と表現している。とあります。
私はこの「言葉では表しにくい正体不明の違和感」というのは、モラハラ夫にも共通するものがあると思います。
後遺症④ うつ病、パニック障害
無気力感や脱力感、倦怠感、イライラ、不眠、食欲不振。
あるいは、“大好きだったことが、急にどうでも良くなる”などの症状が続くと、
うつ病やパニック障害などの精神疾患を患ってしまうことになります。
私は、どちらも経験しました。
例えば「うつ病」は、治りますが、とても怖い病気です。
私の場合は、軽度のうつ症状が見られると言われましたが、とても苦しいものでした。
例えば、何よりも大切な我が子。
大好きで大好きで仕方がないはずなのに、そういう感情さえも奪われてしまうのです。
「どうでもいいや」とか、「もう、嫌い」とか、そこまでは行きませんでしたが、
お世話をしたり面倒をみたりするのが、やっとなんです。
ご飯もあげなきゃいけないから、オムツも変えなきゃいけないから、やるしかないからやります。
でも、体は鉛のように重く、何かするとすぐに疲れてしまう。
縦横無尽に動き回る小さな子供には、到底ついていくことなんかできません。
いつも、倦怠感や無気力感がつきまとい、生活するのがやっとです。そういう状態です。
もしも自分に、子供がいなかったら、どうなっていたかわかりません。
食事もせず、睡眠も取れず、誰とも話さず、布団をかぶって、
もうこれから先、どうなってもいいや。
そういう状態になっていた可能性はとても高いと思います。
パニック障害については、以前詳しく書いた記事がありますので、そちらをぜひご覧になってください。
参考記事
-
モラハラ夫のせいでパニック障害になった私の体験といま!
モラハラが原因でパニック障害を患ってしまう方は少なくありませ ...
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まとめ
モラハラ夫からのストレスは、あなたを苦しめて、追い詰めます。
何年も先になって、後遺症として、被害をもたらすこともあります。
そんな相手と、一緒に暮らしていくべきではありません。
心的疾患の、一番の治療、
それは
そのストレスを取り除くことです。
どうか、モラハラ夫から離れて、あなただけの時間を取り戻してください。
そして、モラハラ夫と離れた今でも、後遺症に苦しんでいるという方には、その対策や向き合い方について、次回の記事でお伝え出来ればと思っています。少しだけお待ち下さい。